School Album

2020.04.30

~私の思い出の1ページ~ vol.松下美規

 「私を支えてくれている家族」

私がバレエを習い始めたのは2歳半。初めは福光教室で週1回楽しくレッスンしていました。

とにかく踊ることが大好きで、音楽が流れればすぐ踊ってしまう子・・・

「踊ることが大好きな私」は年長組さんになった時に、福光教室の他に高岡教室のレッスン

にも通わせてもらえることになりました。しかし5歳の小さい私は、一人で高岡へ行けない・・・お母さんとおばあちゃんが話し合ってくれて、毎回高岡のレッスンにはおばあちゃんが一緒にバスに乗って高岡教室のレッスンに行ってくれることになりました。

保育園まではお母さんが自転車で迎えに来てくれて、着替えたらおばあちゃんとバス停までいき、

高岡行きのバスに乗る・・・歩く時はいつもつないでくれているあったかいおばあちゃんの手。

踊ることが本当に楽しくて、嬉しくて、バスの中も落ち着きがなく、おばあちゃんによく注意

されました。高岡スタジオに着くと、おばあちゃんは1時間あるレッスンをずっと待っていて

くれました。レッスンが終わった帰り道に、今日習ったことやお姉さんたちがしていたことを真似して見せると、おばあちゃんは「みきちゃん、上手になったね」とよく誉めてくれました。

その温かい笑顔が大好きでした。

その頃の発表会の練習は富山スタジオでの練習が多く、富山での練習の時は福光から富山までは

電車に乗り通いました。電車での行き帰りには、お母さんに内緒で大好きなお菓子をおばあちゃん

に買ってもらい、富山スタジオに行くことも楽しみでなりませんでした。

小学2年の頃、おばあちゃんが足を痛め、高岡に一緒にバスで通うことができなくなったとき、

今度はおじいちゃんが車で送り迎えをしてくれました。ある日、どうしてもおじいちゃんの

都合がつかない時があって、初めて一人でバスに乗り高岡へレッスンに行きました。

初めての一人バス・・・1時間楽しかったはずの時間が、おばあちゃんやおじいちゃんが

いないといつもより長く、とても寂しくなったのを今も覚えています。

あれから約30年― バレエに通う子どもたちがお母さんやお父さん、おばあちゃんやおじいちゃんに送り迎えをしてもらっている姿を見ると、当時の自分を思い出します。

今も変わらず、この大好きな踊りに携われているのは、「踊ることが大好きな私」をずっと応援してくれている家族がいるから・・・。

「踊り」に対してしっかり向き合うこと、踊ることでしか味わえない喜び、積み重ねることの大変さを感じられるのは、私に「踊り」

を続けさせてくれた家族がいたからだと本当に感謝しています。

理解し、応援してくれている一番身近な家族に感謝して、これからも「踊り」を大切にしていきたいです。

そして、「踊ることが大好き」な可愛い子どもたちと一緒に、「踊り」を通して心も身体も成長していきたいです。

「りんご節」