School Album

2020.05.20

~私の思い出の1ページ~ vol.横田ほの華

 「たくさんの人のおかげで」

私が可西舞踊研究所の新川教室に入ったのは、4歳のころでした。体は固くてつま先やひざも特別伸びなかったことを覚えています。

小学校に上がってから物語といわれる作品に少し出演させていただけるようになりました。

その当時、自分よりお姉さん方の踊りに心が魅了され出番がくるまで目を見開いて観ていました。

「あんなお姉さんになりたい」と初めて思ったときだと思います。

だんだんと学年があがっていくうちに最初は一つだった役もいろんな役をさせてもらえるようになり、そのころから、主役と言う役に憧れを持ち始めました。

そして、中学1年生のときマッチ売りの少女役をさせていただけることになり、私の気持ちは、やってみたい!頑張りたい!と思って、練習が始まりました。しかし、練習が進んでいくうちに、できないことがあったり、自分ではやっているつもりでも先生の言われることと違っていたりして、最初は、やりたい!と思っていた気持ちもだんだんと弱くなっていってしまいした。

でも、そんな時、晴香先生に、「あなた一人でやってるんじゃないよ。周りの人に助けてもらって初めてあなたの役があるんだよ。」というお話をしていただき、自分のことだけ考えていた私に大きな衝撃を与えてもらいました。

一人一人が自分の役を一生懸命に表現して、自分よりも年齢の小さい友達や、先輩や先生方がその役を通して私を支えてくれているということに気づくことができました。

だから、私は、みんなに感謝をしてマッチ売りの少女という役を一生懸命頑張りたいという気持ちを強く持ったことを覚えています。

私がマッチ売りの少女になれるときは、一緒に踊ってくれる仲間や先輩、後輩がいて、袖で着替えを手伝って下さるお母さん方がいて、もちろん先生方のご指導と愛情があってこそのこと、思いを込めた初めての舞台は、今でも思い出すと胸が熱くなるほどの感動がありました。

あのときの私にマッチ売りの少女をさせてくださった晴香先生、支えてくださった先生方に改めて感謝しています。

この経験が私にとって、「表現することって楽しい」と思わせてくれました。そして私のこの思いを、たくさんの後輩たちに踊ること、表現することの楽しさを伝えていきたいと思います。

今、レッスンができないこの期間、みなさん元気ですか?きっとみんなの心の中にも憧れている人や大好きなお姉さんがいるはずですよね。それはとても素敵なことだと思います!

その気持ちを大切に、踊れるということに喜びを感じられるように、今できることを頑張っていきましょう。

早くみんなに会える日がくることを待って、楽しみにしています。

ドラマチックダンス
「マッチ売りの少女」より