School Album

2020.04.27

~私の思い出の1ページ~ vol.可西晴香

「私の思い出の舞台」

小学校1年生から習い始めたバレエ。「バレエ好き・・・」という言葉は小学5年生まで

自分の中にありませんでした。母に勧められて何となく過ごしてきた中で、転機が訪れたの

は、小学6年生の時。同じ福光教室で、同級生の子がコンクールに出場すると聞いた時です。

それまでは、コンクールに関してはまったく興味がなく伴うレベルもなかったのですが、

同じ教室・・・同級生ということで「パッ!」と自分の中の何かにスイッチが入りました。

もちろん踊りは上手くないので(足も上がらず、身体はかたい、ジャンプも跳べない、

とくに身体が太っている・・etc.)出場できる要素は何一つない事にも気づきました。

とにかく「ダメな要素」をなくすには「練習するしかない!」と自分を奮い立たせ、一大決心

をして高岡本部に通う事にしました。でも努力は積み重ねるもの・・・短時間では間に合わず、

その年のコンクールには出場できず・・・悔しくて寂しい思いをしました。

一度は出場してみたいコンクール。中学へ入ってもその夢は持ち続け、練習に励みました。

中学2年の春「コンクール出てみる・・・」と先生に声をかけてもらい、「やった!」と

天にも舞い上がる気持ちで、思わず踊り出したのを覚えています。作品は「霜葉」群舞4人。

ソロではないけれど、一人一人の力が必要な踊りでした。それはそれで大変で、想像以上に

「できないことのデパート」でした。どれだけ練習したでしょう・・・4人で多くの話し

合いもしました。先生には何度も諦めずに注意をもらい・・・もちろん叱られもしました。

「一つ注意されるごとに、一つ上手になるんだ!」と自分に言い聞かせたものです。

その当時のコンクールは予選が2回あり、そしてようやく決選大会。何と参加曲は300曲

近くありました。初めて出場したコンクールは、幸運にも第3位。緊張で胸が張り裂ける中、

発表の瞬間の時に出た「歓声と涙」は一生の思い出です。

私はソロで踊ることも大切だとは思いますが、群舞の場合は自分のポジションをしっかり

踊り、一人一人の力を合わせて「一つの作品」を仕上げるので何倍もの感動があります。

とてもステキですよね。そして、何より仲間から学ぶことが、沢山あります。

中学2年のコンクールが、今の自分の作品の取り組みや指導の原点です。

皆さんも目標をしっかりと持ち、一つ一つ積み重ねる努力をしてこれからも頑張って

ステキな踊りを踊っていってくれることを願っています。

全国舞踊コンクール現代舞踊第二部 第3位「霜葉」